ガートナージャパンは7月28日、2004年第2四半期の国内IAサーバ市場に関する調査結果(速報値)を発表した。出荷台数は9万2107台で、前年同期に比べ12.4%増。2003年第2四半期以降、5四半期連続で2けた成長となった。
同市場の状況について、同社は「コストの削減が引き続き求められる環境下において、よりコストパフォーマンスの高いサーバに需要が流れており、このことがIAサーバの出荷を支えている」と分析する。同市場は基本的にGDPの増加とともに拡大する景気連動型であるが、ここへきてGDPの伸びとのかい離が目立つようになってきたという。「各ベンダーはコストに関するプロモーションを継続しているが、すでに市場は単なるコスト削減だけでは強い反応を示さなくなってきている可能性がある」(同社)
ベンダー別にみると、NECが2万2290台(前年同期比21.0%増)で、前期の2位から1位に返り咲いた。一方、前期1位だったデルは1万9700台(同23.5%増)で2位に転落。以下、日本ヒューレット・パッカードの1万5800台(同13.9%増)、日本IBMの1万2850台(同23.6%増)、富士通の1万1962台(同8.2%増)と続く。上位5社を除くベンダーの出荷台数は前年同期比22.2%減となり、大手による寡占化が進んだ。
NECが首位を奪い返した要因として、ガートナージャパンは「NECがデルの脅威に総合力で対応したこと」を挙げる。具体的には、小規模企業向けサーバExpress5800/Gモデルの強化が出荷に大きく貢献し、プライス戦略、2営業日出荷、3年間のオンサイト保守サービスのパッケージ化などが功を奏したという。
今後の状況については、「第3四半期以降も好調なGDP成長率に支えられる形で、約11%増の成長」(同社)と予測する。
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