サンフランシスコ発--Sun Microsystemsは、パーソナルコンピュータ用にJavaを強化する取り組みの一環として、インターネットの情報を検索・表示するための「Watson」と呼ばれるソフトウェアのライセンスを受け、自社のシステムで利用することになった。
Sunがライセンスを受けたのは、カリフォルニア州アラミダにあるKareliaと呼ばれる小さな模企業のつくるソフトウェア。同社は数年前から、WatsonをMac向けに開発してきた。Sunのデスクトップソリューショングループでマーケティングを担当するシニアディレクター、Peder Ulanderは、Sunが「Alameda」というコード名を持つ同ソフトウェアの新バージョンを開発したことを明らかにした。これは、Java対応のどのコンピュータ上でも動作する。
WatsonとAlameda、そしてこれに非常に近いAppleのSherlockソフトウェアは、Amazon.com、eBay、Epicuriousといったインターネットサイトから情報を集め、通常のウェブブラウザより高速なカスタムインタフェースを使ってこれを表示する。Ulanderによると、同ソフトウェアについて、Sunでは社員が社内ネットワークを検索するときにも便利で、事実上の社内データマイニングが実現できると考えているという。
Sunバージョンの同検索ソフトはまだ未完成だが、同社は開催中のJavaOneカンファレンスでこれを披露した。
Sunは何年も前から Javaをデスクトップコンピュータ上で動作するソフトウェアの基盤にしようと努力してきたが、Microsoft Windowsが淘汰される気配は一向に見られない。Sunは現在、Javaバージョン5.0でのパフォーマン向上、複数のオープンソースコンポーネントのリリース、そしてWindowsが抱えるセキュリティの問題が、Javaに新たなチャンスを与えてくれると期待している。
Alamedaは、Javaが便利で、洗練され、公言した通りの速度向上を実現すると人々に納得させるのに有益かもしれない。RedMonkのアナリスト、Stephen O'Gradyは、「(PC上でもJavaが役に立つかどうかは)、皆が自分でアプリケーションをダウンロードし、それを使ってみれば、一番よく判断できるだろう。この技術には幅広い層の人々の関心を集めるポテンシャルがある」と語った。
対処しなくてはならない大量の情報をコンピュータユーザーが理解できるよう、より優れた検索ツールの採用に関心を示している企業はSunだけではない。MicrosoftとAppleも高度な検索機能の開発を進めており、またGoogleは、27億ドルの資金調達を目指す新規株式公開によって、検索分野での位置を強固なものにしたいと考えている。
なお、Sunはいずれ、Watsonの技術を自社で所有することになりそうだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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