米Citrix Onlineは、パソコンの遠隔操作ができる同社の人気サービスGoToMyPCに新しいウェブ会議プログラムを加える計画だ。
Citrix Systemsの一部門でネットワークソフトウェアを販売するCitrix Onlineが、GoToMeetingのプレビュー版を米国時間17日から無料で配布する計画だ。このサービスを利用すると、ユーザーはウェブ上で、PowerPointを使ったプレゼンテーションを行ったり、アプリケーションを走らせたり、基本的なコラボレーション作業をしたりすることができる。
Citrixはこのサービスを通じて、ウェブ会議システムを専門に開発する米WebExが支配する市場に、戦いを挑む格好だ。このニッチマーケットには、MicrosoftやMacromediaといった大手ソフトウェアメーカーも注目する。
同社の最高技術責任者(CTO)Klaus Schauserは、サービスを簡素化にすることで他社との差別化を図りたいという。複雑な双方向性を実現する機能や投票機能などを搭載するサービスと異なり、GoToMeetingでは、話し合いを行ったりパワーポイントのスライドショーを見たりするといった、会議で実際に行われることに着目する。
「われわれは、日々の会議で行われていることに焦点を当てている。この製品は、Webinar製品でも、トレーニング製品でもない」とSchauserは、GoToMeetingについて、各種オンラインセミナー製品と比較しながら語る。「このサービスには高度な機能も含まれいるが、われわれのモットーは『simpler is better』だ」(Schauser)
簡素化という目標は価格面にも反映されている。分刻みの課金体系を設定するのが市場での典型的なパターンだが、Citrix Onlineは同時使用ユーザー数に対して月額固定料金を設定する。
Citrix Onlineの製品マーケティング部門でシニアバイスプレジデントを務めるMatt Reidは、ユーザーの日常業務にオンライン会議という選択肢を与えることで、ユーザーの生産性を向上させたり、旅費やその他の支出を削減したりすることを目指しているという。
「人々はウェブ会議に関する技術は好きだ。ただ、それをうまく利用できていない。こうした製品はコスト削減につながるものでなければならない。だからこそ、多くの人間が使えるものを提供するようにしたい」(Schauser)
GoToMeetingの有料版サービスは7月から提供される予定だ。基本料金は、月額で49ドル、年額で468ドル。
Citrix OnlineはGoToMyPCを提供する企業として知られている。これは、Expertcityから買収したサービスで、ウェブを介してパソコンを遠隔操作することを可能にする。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス