日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は4月22日、Advanced Micro Devices(AMD)のOpteronチップを採用したラックマウント型サーバ「ProLiant」を初披露した。5月中旬より受注を開始する。
今回発表されたのはOpteronを最大2基搭載可能なDL145と、最大4基搭載可能なDL585の2機種。パートナー企業を通じて販売するほか、ウェブなどでの直販も行う。
日本HPでは今まで、Intelの32ビット対応Xeonプロセッサを搭載したProLiantを販売してきた。Xeonサーバと比べた場合のOpteron搭載機の特徴は価格性能比にあるという。製品価格はDL145が14万2000円から、DL585が120万円から(いずれも税抜)で、従来製品に比べて30%から50%ほど安い。
Opteronを最大4基搭載可能な「ProLiant DL585」 |
日本ヒューレット・パッカード エンタープライズ ストレージ・サーバ統括本部 インダストリー スタンダード サーバ製品本部 プロダクトマーケティング部 部長の香取明宏氏は、「IBMの同等製品に比べると半額程度だ」と自信を見せる。
また、DL585はExchange Server用のベンチマーク・テストであるMedium Messaging Benchmark(MMB)において、シングルサーバとして最高性能を記録したという。ちなみにDL585の前は同社のXeonサーバであるProLiant DL580がトップの座にあった。
日本HPは今後Intelが販売する予定の64ビットXeonにも対応する予定だ。また、同社にはIntelと共同で開発を進めてきたItaniumもある。Xeonとのすみ分けについては、「Opteronはメモリ直結のアーキテクチャを採用しているため、処理速度が非常に速い。Xeonはチップセットへのアクセスがボトルネックになるが、その分安定性がある」(香取氏)として、顧客のニーズに合わせて提案していく方針だという。
しかし、日本HPとしてはやはりItaniumを利用してもらいたいというのが本音のようだ。「Itaniumは本当の意味での64ビットプロセッサであり、Itaniumを利用してもらうのが理想だ。しかしいきなり64ビットに移行するのは不安だと感じている顧客にはまず(Opteronや64ビットXeonなどの)64ビット拡張テクノロジを利用してもらって、64ビットの世界を感じてもらいたい」と香取氏は話しており、いずれはItaniumへ移行してほしいとの考えを示した。
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