Macromedia幹部が米国時間4日に語ったところによると、同社はLinuxをサポートする実験的な試みを開始し、このオープンソースのOSで動作する開発ツールをリリースするという。
同社ソフトウェア開発最高責任者のKevin Lynchは、Flash開発者向けの年次カンファレンス「FlashForward」での講演のなかで、Flashコンテンツ作成用の主要ツール「Flash MX」をLinux用エミュレーションソフト「Wine」とスムーズに連動できるよう、まもなくFlash MXに最適化を加えると語った。Wineを利用すると、Linux PC上でWindows用プログラムを動かせる。開発者がどの程度関心を示すかによるが、Flash MXや他のアプリケーションのLinuxネイティブバージョンを開発することが次にくるステップとなるだろう。
「我々が検討してきているのは、どのタイミングで我が社の開発ツールをLinuxに移植するかという点だ」とLynchは述べ、「そろそろ、その時期が来ていると思う」と付け加えた。
現在、Macromediaは、Flashコンテンツを表示するための無料のFlash Playerや同社のいくつかのサーバアプリケーションではLinuxバージョンを提供しているが、ウェブ用のグラフィックやアプリケーション開発に幅広く使われているツールでは、Linuxバージョンは提供していない。
Macromediaは、Flashの採用を広めるべくさまざまな取組みを展開しているところだ。この一環として、同社ではFlashフォーマットを従来のデザイン専門家の枠を越えた幅広い層にアピールしていこうとしている。昨年Macromediaは、Flash MXの新バージョンを発表したが、これにはMicrosoftのVisual Basicのようなツールを使用する開発者の好みに合わせたフォームベースのインタフェースも含まれている。
同社はまた、Flexというサーバソフトウェアと他の開発ツールを組み合わせた製品もまもなく投入する。Flexはテキストベースの開発環境、特にJavaに慣れた開発者向けのFlashアプリケーション開発用ツールとなる。
Lynchによると、Flexの次には開発コード名「Brady」という新製品が続くという。これはXMLベースのコンテンツを編集するためのツールで、「DreamweaverがHTMLを扱うように、これはXMLを扱うものだ」(Lynch)という。
Lynchはまた、ウェブブラウザ以外でFlashアプリケーションを実行するためのツール「Central」についても強気な姿勢を示した。MacromediaがAmerica Onlineと提携し、CentralでAIMやICQメッセージ製品をサポートすることが、新しい種類の通信対応アプリケーションの誕生につながるだろうと同氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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