日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2月16日、UNIX互換OSの新版「日本語OpenVMS V7.3-2」を発表した。新版では、ネットワークやストレージの性能および信頼性の強化、UNIXシステムとの互換性を高める機能拡張などを行ったという。価格は10万2000円から。
日本語OpenVMS V7.3-2の主な特徴は以下の通り。
- ネットワークI/Oに対する信頼性/性能の強化:
ネットワークカード(NIC)の障害時にも、予備のNICで動作を継続可能。クラスタ全体でNICの障害に対処するfailSAFE IP機能も備える。また対称型マルチプロセッシング(SMP)構成時は、ネットワークI/O処理を複数のプロセッサに分散することで、処理性能を高速化した
- ストレージ管理の機能強化:
ソフトウェアによるディスクミラーリングにおいて、サイズの異なるディスク間でのミラーリングと、オンラインでボリュームサイズの変更が可能となった
- クラスタ性能の向上:
クラスタ間通信を改良することで性能を向上させた
- セキュリティの向上:
SSHのサーバおよびクライアント機能を提供する
- UNIX互換性:
POSIX準拠の環境とC言語用ランタイムライブラリにより、UNIXシステムと互換性の高いアプリケーション開発環境を提供する
- 対応ハードウェアの追加:
AlphaServerのGS1280モデル64およびDS15と、ファイバチャネル対応ストレージアレイMSA1000に対応
また同社はOpenVMSの対応プロセッサをAlphaからインテルのItaniumに移行するため、同プロセッサ対応の日本語OpenVMSの評価版を2004年4月より提供する。
日本ヒューレット・パッカードのプレスリリース