日立製作所と日本オラクルは、日立の無線ICタグ(RFID)「ミューチップ」を使った物流会社向けロジスティックシステム「リアルタイム・トレイサビリティ・システム」を共同で開発した。両社が12月15日に明らかにしたもの。日本オラクルの位置情報システム向け開発フレームワーク、Oracle LBS(Location Based Services)フレームワークと、既存のGPSを組み合わせて実現したという。実証実験向けサンプルの出荷は、2004年1月に開始する。
同システムは、荷物の箱、荷物自体、伝票などに取り付けたミューチップのID番号を、配送担当者がGPS付きRFIDリーダー端末で読み取って位置情報を記録する。この情報をOracle LBSフレームワークで構築した物流センターのシステムに送ることで、配送状況をリアルタイムに把握できる。「荷物の追跡にRFIDを使うことから、荷物1個単位の管理が可能で、行き先や時間など配送条件の変更にも即時に対応でき、常に最適な配送ルートを選択できる」(両社)
さらに同システムには、箱を開けずにRFIDの情報を取得できる、伝票の記入は不要、バーコードと違って汚れたりや形状が変化したりしても読み取れる、などのメリットがあるという。
両社は、12月17日、18日に東京ビッグサイトで開催されるOracleWorld Tokyoで、同システムを展示する。
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