沖電気工業は12月12日、生体認証(バイオメトリクス)を利用した空港チェックインシステム、e-チェックインの実証実験を新東京国際空港(成田空港)で始めたと発表した。実験では、「搭乗手続きにおける本人確認手法として、バイオメトリクスの有効性を検証するとともに、運用面において乗客の利便性向上を図る」(同社)。
e-チェックインは、沖電気、全日本空輸などANAグループ、NTTデータが共同で開発したシステム。顔認証機能を搭載した自動チェックイン機と搭乗ゲート機で構成する。バイオメトリクス情報を格納した搭乗券により、チェックインした本人が確実に搭乗することを確認できるので、セキュリティが高まるという。搭乗券は搭乗ゲート機に通すと裁断されるため、搭乗券に記録されたバイオメトリクス情報はそれ以降利用できなくなる。
「顔情報を認証に使うので、カメラを見るだけでデータを取得できる。しかも、指紋などほかの方式のバイオメトリクスに比べ、抵抗感が少ない」(沖電気)。
なおこの実験は、国土交通省が推進しているe-エアポート構想の「空港チェックイン手続きの電子化・自動化等に関する実証実験」の一環で、新東京国際空港公団も参加している。実施期間は2003年12月3日〜2004年3月末日とし、成田発国際線ANAグループ運航便をe-チケットで利用する乗客を対象とする。
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