米SCOのウェブサイトに、今年3度目となる攻撃があり、正体不明の攻撃者がデータを大量に送りつけて、同サイトをアクセス不能にしてしまった。
SCOは、Linuxオペレーティングシステム(OS)のなかの重要なコードの所有権を主張して、その名が知れ渡った。その同社は、今回の攻撃について、米国時間10日の太平洋標準時午前3時20分に始まり、現在も同サイトへのアクセスを妨害していると述べている。
SCOの広報担当、Blake Stowellは、「何者かが(インターネット上にある)数多くのサーバに侵入し、SCOのサイトを攻撃するように細工した。いま、そうしたサーバが一斉に攻撃を仕掛けてきている」と述べている。
今年8月には、複数のハッカーが同社ウェブサイトを3日近くもダウンさせており、さらに5月に発生した別の攻撃でも、同社ウェブサイトが数時間にわたってアクセス不能になったことがある。
「今回の攻撃が、これまでと類似のものなら、24時間程度で解決できるだろう」とStowell。「我が社のウェブサイトにアクセスできないと、必要な時に顧客がアップデートやパッチを入手できなくなる可能性がある」と同氏は付け加えた。
SCOは、Linuxのソースコードの重要な部分に関する所有権を主張し、そのための法的な争いを展開して非難を浴びている。今回の攻撃は、そうしたなかで発生したものだ。
だが、SCOを批判する側は今月5日、戦術的な勝利を1つ手にしている。この日、連邦裁判事が、SCOに対し、Linuxの中で自社の所有物だと考える部分と、IBMなどが自社の権利を侵害していると(SCOが)考える部分を、1カ月以内に提示するよう命令した。
こうした揉め事があるにも関わらず、Linuxの売上増加に陰りは見られない。市場調査会社のIDCが先日公表した調査結果によると、Linuxサーバの売上は2003年の第3四半期に前年同期比で50%近く増加したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」