Linuxの生みの親であるLinus Torvaldsが、開発がだいぶ遅れていた2.6オペレーティングシステムカーネルの、新たにテストバージョンをリリースした。これは同ソフトウェア完成前の最終テストリリースとなる見込みだ。
Torvaldsは米国時間11月26日遅くに、カーネルのバージョン2.6.0-test11をウェブで公開すると、その直後には感謝祭の連休に休暇をとることを明かしている。
TorvaldsはLinuxカーネルのメーリングリストに宛てて、「今から数日は電子メールも見ないので、どうかメールでパッチを送信することなども控えて欲しい」という内容の電子メールを送信している。
同ソフトウェアの開発責任者であるプログラマーのAndrew Mortonによると、今回リリースされたのは、バージョン2.6.0の正式版に向け、これまでのテスト版に若干の修正を加えたものだという。当初2003年中旬に予定されていたバージョン2.6.0のリリースは、現在12月の予定になっている。このリリースはkernel.orgからダウンロードしてテストすることができる。
今週初めに行われたインタビューで、Mortonは2.6.0-test10がおそらく最終テストリリースになるとしていたが、Torvaldsによると「aic7xxx」と呼ばれるAdaptec製デバイス用のLinuxドライバ類が正常に動作しないことが判明したため、これに修正を加えたという。また今回リリースされたバージョンでは、その他の小さなバグも数カ所修正されているという。
Linuxは、多数のプログラマーが協力し、基盤になるソースコードを共有して開発を進めてきた。このオープンソース開発プロセスは、UnixやWindowsといったLinuxのライバルで採用されている管理手法とは対極をなしている。しかし、これら2つのアプローチに共通していることが1つだけある。スケジュールの遅れだ。
Linuxプログラミングプロジェクトを発足させ、現在もその指揮を執るLinus Torvaldsは昨年、2.6.0を今年6月にはリリースできればいいと発言していた。2001年1月にリリースされた2.4カーネルの時にも、今回と同様スケジュールの遅れが生じていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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