NECは11月20日、農産物などの生産/加工/流通/販売に関わる履歴データを保存/公開するトレーサビリティシステムについて、構築支援サービス「トレーサビリティシステム支援サービス」の販売を同日より始めると発表した。生産者や加工業者、流通業者は、同サービスをASP方式で利用する。消費者はインターネット経由で履歴情報を入手できる。
同サービスの主な特徴は以下の通り。
履歴データはNECのデータセンターで管理するため、初期投資コストを減らし、短期間で導入できるというメリットがある。さらに、データ量の増加に伴うシステム拡張などの作業が不要となる
XMLやWebサービスのほか、生鮮4品(青果、水産物、食肉、花き)向けの標準的なデータ交換方式である生鮮EDIなどに準拠しているため、大手小売業者や食品加工業者が独自に構築するほかのトレーサビリティシステムとのデータ連携が可能。また、ストリーミング技術を活用して動画による産地映像や農産物の調理方法を提供するなど、さまざまなサービスを実現できる。さらに2004年3月までに、無線ICタグ(RFID)を利用した履歴記録サービスも提供する予定
農閑期に農産物の栽培計画をデータベース化し実績を随時登録するシステム形態や、JAの営農指導員などによる代行入力機能、農薬データベースとの連携により、産地側での登録作業負担を軽減
サービスの利用料金は、1ユーザー当たり月額2000円からとする。
なお、熊本県果実農業協同組合連合会(JA熊本果実連)が同サービスを導入し、温州みかんなどの農産物栽培情報の提供を開始したという。
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