米VeriSignは16日(米国時間)、ドメイン名販売ビジネスを行うNetwork Solutions部門をおよそ1億ドルで売却する一方、.comや.netのアドレスへのリダイレクトを行うデータベースは引き続き管理するつもりであることを明らかにした。
Network Solutionsのこの事業は、アリゾナ州フェニックスのベンチャーキャピタル会社、Pivotal Private Equityに、現金6000万ドルおよび上位劣後債4000万ドルと引き替えに売却される見通し。VeriSignはまた、Network Solutionsの株式15%は保有し続ける。
VeriSignは、3年前に210億ドルを投じて独立系企業のNetwork Solutionsを買収したが、その際に一緒に手に入れた.comおよび.netのデータベースは手放さないという。なお、Network Solutionsには、インターネットのアドレスを販売するレジストラと、ドメインデータベースを管理するレジストリの2つのビジネスがあった。
同社は、競争の高まる業界ではどうしても消耗品的なサービスとなってしまうレジストラ事業を手放す。VeriSignは2年間続いた同事業部のNetwork Solutionsブランドを今年1月に見直し、これに自社の名前を冠して、数カ月前から売却先を探していた。
一方、同社が手元に残しておくのがレジストリ事業で、これには先日、VeriSign Naming and Directory Servicesという名前が与えられた。同事業部は、VeriSignがまだ比較的独占状態にある市場でビジネスを展開する。VeriSignによると、レジストリ事業は、1日当たり100億回以上のやりとりを処理するグローバルな.comおよび.netドメイン名インフラのバックボーンだという。
同社広報担当は、今回の売却について、インターネット、通信、ウェブセキュリティの各市場におけるインフラサービス提供に、VeriSignが一段と集中するために実施されたと説明している。
VeriSignは数週間前から、間違ったスペルや割り当てられていないドメイン名が入力された場合に、同社管理下の検索ページにリダイレクトするという、Site Finderサービスを巡って徐々に激しさを増す論争に巻き込まれていた。そして、この15日には、システムに「セキュリティもしくは安定性に関する問題が一切見つからなかった」として、同サービスを再開する計画であることをワシントンDCで技術専門家に伝えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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