日立製作所の研究部門であるシステム開発研究所が、紙に印刷した文字などに情報を埋め込む2値画像電子透かし技術を開発した。同社が10月3日に明らかにしたもの。同技術を使って電子文書に識別情報を入れておくと、その電子文書から直接、または同文書を印刷したり複写機で白黒コピーしたりした紙から元の情報を抽出できる。
情報はいったん紙に印刷してしまうと、改ざんの確認や情報流通経路の追跡が難しくなる。同社の電子透かし技術では、人間の目ではわからない程度の微小な変化を2値画像に加えることで、人間による可読性を損なわずに情報を埋め込める。この情報は印刷やコピーを経ても残るので、紙の状態になっても抽出可能という。
また同技術では、透かし強度の調整も行える。「ゲシュタルトの法則など人間の視覚特性を利用し、2値画像特有の乱れやすさや改変のしやすさといった特性を定量化することで、画質の劣化を回避しつつ、必要な強度で透かし情報を入れられる」(同社)
同技術の主な内容は以下の通り。
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