オープンソースのJavaソフトを開発するJBoss Groupは米国時間22日、米Sun Microsystems主導でJavaソフトウェアの技術的方向性を定めるのJava Community Processへの参加を表明した。
JBoss Groupの開発者はこれまでにも、Java Community Processの技術委員会に出席したことがある。同委員会は、実際のJava製品の青写真であるJavaソフトウェア仕様の強化を進める正式な組織。JBossでは、個人ではなく法人として今後同プロセスに参加するため、法人参加費の5000ドルを支払うことを決めた。
JBossの設計主任であるBill Burkeによると、今回の参加により、ほかのJBoss開発者も技術委員会に参加することができるようになり、またJava標準化プロセスに対して積極的に協力していこうというJBossの姿勢も示すことができるという。
オープンソースのソフトウェアベンダーであるJBossは、Java関連の世話役を務めるSunと数年前から反目しており、SunがJBossの提訴まで匂わせるほどだった。
この論争は、JBossが販促資料の中でJava 2 Enterprise Edition(J2EE)という用語を使用したことに端を発している。JBossは、J2EE標準ベースの比較的高度なJavaアプリケーションを構築する上でプログラマーの生産性を改善してくれるため、Java開発者の人気を博している。JBoss Groupは営利企業で、無償配付のJBossソフトウェアに関連するコンサルティングサービスを提供している。
JBossによると、同社のソフトウェアはJava標準と互換性があるが、J2EEの仕様とブランドを管理するSunからJ2EE認定を取得するための正式なプロセスを通してきたわけではなく、またその取得に関わる費用を支払ってきたわけでもないという。なお、J2EE認定は、同標準に従って書かれたソフトウェアが他の商用J2EE製品と確かに互換性を持つことを示したい企業にとって、重要なものとなっている。
SunとJBossは、J2EE準拠を示す正式なロゴの取得に必要なテストスイートのライセンス供与条件をまとめようとしたものの、これまで同意に至っていなかった。Burkeによると、JBoss Groupは正式な認定を得るために必要な投資を行うつもりだが、Sunの法務部門から最終的な契約条件を待っているところだという。
Burkeによると、JBossはJ2EE仕様の多数の技術的側面からJava Community Processに参加する意向があるという。
また、Sunは同日、JBossがJava Community Processに参加したことを正式に認めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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