ルネサステクノロジは、大規模SoC開発用として、既存のFPGAモジュールLogicBench(ロジックベンチ)をPCIボードに搭載したVirtualTurbo(バーチャルターボ)についてLinux対応版を製品化した。また、既存のVirtualTurboをLinux対応版に変更するソフトウェアの製品化も行った。同社が9月16日に明らかにしたもので、両製品とも2003年12月に出荷を開始する。
VirtualTurboはPCIバスに接続可能なボード。FPGAモジュールのLogicBenchを2つまで搭載でき、最大440万ゲート規模のSoCの設計に対応する。従来のWindows(Windows 2000)に加えLinux(Red Hat Linux 7.2)対応となったことで、市販のLinux用論理シミュレータやユーザーのLinux開発環境の使用が可能となる。「一般的なハードウェアアクセラレータに比べ10分の1以下の低価格なので、経済的に開発環境を実現できる」(同社)
同製品は市販のシミュレータと連動可能であり、システム開発の早期段階で擬似的なSoCを製作することで、LogicBenchを搭載するシステムの評価ボードを製作する前に試作検証を実行できる。さらにSoCの論理やシステムのアプリケーションプログラムの一部をVirtualTurboで実現してハードウェア化するので、シミュレーション速度はソフトウェアだけで実行する場合に比べ10倍〜100倍の高速化が可能という。
またパソコン上で動作するアプリケーションとLogicBench内に格納したハードウェア設計データを連動させる協調シミュレーションにも対応している。アプリケーションからVirtualTurboにアクセスするためのAPIも用意しており、論理エミュレーションや協調シミュレーションが容易に行える。
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同製品の基本構成と価格は以下の通り。
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