日立製作所(日立)は9月2日、非接触型ICチップ「ミューチップ」のアンテナ内蔵型を開発したと発表した。受信した電波を動作電力として、ID番号を読み取り機器に送信できる。
従来の製品では、通信に外部アンテナを必要としたが、今回の製品はチップ1枚で通信処理が可能。内蔵アンテナ部の形成技術には、ICチップの電気的接点をつける金バンプ形成技術を用いるため、特殊な生産設備は一切不要とする。
大きさは0.4mm角。日立が2003年2月に発表した0.3mm角ミューチップよりは大きいものの、愛知万博の入場券に採用が決まった現行モデルと同サイズとなる。128ビット長のID番号、サポートシステムなどの性能面に関しては、従来のミューチップと完全な互換性を持つという。
同社では同アンテナ内蔵型ミューチップを、有価証券の偽造防止や、食品などの生産・流通過程の記録、物流管理の自動化などに向けるとしている。
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