米Microsoftは、同社が他社の特許を侵害していると認めた最近の裁判判決を受け、Internet Explorer(IE)ブラウザを変更することを検討中だと、ウェブ標準団体World Wide Web Consortium(W3C)に伝えた。
連邦裁判所は8月に、Internet Explorerのプラグインやアプレットが、米Eolas Technologiesとカリフォルニア州立大学が保有する特許権を侵害していると認める判決を下した。W3Cは8月28日(米国時間)、Microsoftがこの判決を受け、どのような選択を行うべきか検討中だとの声明を出している。Microsoftは同判決により、Eolasとカリフォルニア州立大に5億2100万ドルの支払を命じられている。
W3Cの最高業務責任者(COO)Steven R. Brattは声明を発表し、「Microsoftは先の判決を受け、近いうちにInternet Explorerブラウザソフトに変更を加えると知らせてきた」と述べた。「この変更で、多数の既存ウェブページに影響が及ぶ可能性がある」(Bratt)
W3Cは先週、Microsoftなどのメンバーを集めて特別会合を開き、MicrosoftがIEに変更を行なうことについて意見を聞いた。この会合の目的は、判決により、近々ブラウザやオーサリングツール、ウェブサイトなどに施される可能性のある変更を評価することだった。W3C代表によると、サンフランシスコで開催されたこの会合には約50人が参加し、また多くの人が電話会議で参加したという。
Microsoftの広報担当者Jim Deslerによると、同社は判決への対応としてどのような変更を加えるか、まだなにも正式に決定していないという。Microsoftは公判後のプロセスで、判事が判決に基づいてどのような裁判所命令を同社に下すか、様子を見ているところだ、とDeslerは述べた。Deslerによると、Microsoftは必要ならば裁判所命令に上訴する用意もあるという。
Deslerは、Microsoftがなんらかの裁判所命令が出た場合に備え、IEに予防的変更を加えることを検討中だと認めた。同社は現在、「業界や標準化団体に我々の考えを伝え、変更の可能性のある事がらについてのフィードバックを得ている」段階だ、とDeslerは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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