数カ月前から憶測が流れていた次期バージョンのWindowsだが、米Microsoftはこれを10月にデベロッパー向けに初めて公開する予定だ。
同社は、「Longhorn」という開発コード名を持つ新オペレーティングシステムの「デベロッパープレビュー」を、カリフォルニア州ロサンゼルスで開催するプロフェッショナル・デベロッパー・カンファレンスでリリースする予定だ。これは完全なベータ、つまりテスト用バージョンとはならないが、Microsoft幹部は、これが実物も目にされず、登場時期も分からないソフトウェアを指す「スライドウェア」以上のものになると約束している。
同社は開発キットを配付する見込みで、デベロッパーは大々的に喧伝されてきた新OSの内部を初めて目にすることができることになる。Longhornは、Windowsの以前のバージョンと比べて、大幅な変更が加えられると見られている。
Microsoftの.Net構想に携わる主任プログラムマネジャーのBrad Abramsは、10月のカンファレンスでは、開発者がLonghornのコードを持って帰れるだろうと、自身のBlogに書いている。
「もし自分だったら、細かいところを見るまで信じないだろう」とAbrams。「開発中の新しいルック&フィールだけでなく、Longhornが提供する膨大な量の新しい管理APIを使ってプログラミングするための(ソフトウェア開発キットや)ツールも目にすることができる」(Abrams)
APIは、デベロッパーがハードウェアやアプリケーションソフトとOSとをリンクさせるための手法を記述したもの。Longhornでは、MicrosoftはメモリやディスクアクセスといったWindowsのシステムリソースにプログラムがアクセスする際のやり方を、さらに厳密に管理しようとしている。このために、同社はWindowsをプログラムのクラッシュから防護する「管理API」モデルを利用しようとしている。この技術は、Windowsの信頼性を高める手法の1つとして、Microsoftの幹部がかなり以前から予告していたものだ。
Microsoftはまた、プログラムやWebサービスアプリケーションを動かすソフトウェアプラミングである.Net Frameworkの次期バージョンの説明も行う。「Indigo」というコード名を持つこの新バージョンを使うことで、デベロッパーはLonghornの管理APIやセキュリティモデルを簡単に活用できるようになる。
新しいユーザーインタフェースに関しては、「Aero」というコード名の新たなデザインが、どの程度公開されるのかは不透明だ。ただし、Microsoftは5月に開催したWindows Hardware Engineering Conferenceでは、このユーザーインタフェースの特徴の一部を披露していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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