WIDE Projectと日本レジストリサービス(JPRS)は8月5日、JP DNSサーバの東京/大阪における分散運用を本格的に開始したことを明らかにした。またサーバの名称を、JPRSが直接管理する統一的なものに移行する作業も行った。これにより、「災害時や非常時などに、より高い可用性を提供可能となる」(両組織)。
これまでJP DNSサーバは東京に集中しており、災害発生などに備え危機管理対策の充実の必要性が指摘されていたという。そこで2002年3月に、WIDEが運用しているDNSサーバを大阪に移設することで、地理的な分散配置を実施した。「東京で災害などが発生した場合のために、サーバを収容するネットワークも分散化し、JP DNSの安定性を飛躍的に向上させた」(両組織)
またJPRSなどでは、サーバ名をDNS.JPドメインに統一することで、DNS処理の効率化および管理の明確化を図る計画を進めていた。第1段階の作業として、今回この命名規則をWIDEが大阪で運用しているサーバに適用し、サーバ名をE.DNS.JPに変更した。同時に、サーバのIPv4アドレスの変更も行い、同サーバをWIDEの基盤から独立して運用できる体制を整備した。なおこのサーバ名変更は、7月10日にインターネット全体に反映されたという。
E.DNS.JPサーバは、NSPIXP-3に加えてJPNAP大阪にも接続したほか、WIDEを始め、インターネットイニシアティブ(IIJ)、KDDI、NEC、パワードコムにより国内外のインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)への接続性を提供している。その結果、「従来より高い可用性が確保されている」(WIDE、JPRS)という。
なおこのサーバの分散運用は、JPRSなど6台のJP DNSサーバ運用管理者からなる会議体が推進している。
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