米IBMは、Linux関連事業をさらに強化している。
同社は、米国時間4日より開催されるLinuxWorldカンファレンスで、Linux OS採用を決めた新たな顧客5社にスポットライトをあてるとともに、同社Linux部門の拡大を発表することになっている。
Linuxを選んだ同社の新しい顧客には、オンラインの映画DVDレンタルサービスを手がける米Netflix、ならびに電子取引システムを提供する米NYFIXが含まれる見込みだ。
Linux関連業務の拡大に関しては、Linuxのようなオープンソースのソフトウェアを取り扱えるコンサルタントを大量増員を含む。同社のサービス部門には、オープンソース技術に関する資格を持つ3000人以上の従業員が働いているが、この人数は2001年と比べると10倍増だ。ほかにも、同社は小規模および中規模企業むけのビジネスを強化し、顧客がLinuxを試用できるようにする。また、IBMのソフトウェアを利用している中小企業に向けてLinuxベースの製品を開発しているパートナーに対するインセンティブを厚くする計画である。
IBM Global Servicesの事業開発担当バイスプレジデント、Scott Penberthyによると、米SCO GroupがLinuxを巡って、同社を相手取って起こした訴訟や、あるいはLinuxを使用する他社を脅した事実にも関わらず、IBMのLinux関連事業は順調に進んでいるという。
「わが社は、Linuxを採用し続けるという顧客と毎日会っている」とPenberthyは語り、また同社のLinux関連事業が予想を上回って推移していると述べ、Linuxへの関心が膨れ上がりつつあることをほのめかした。
IBMはLinuxに大きな賭けをしている。同社は、2001年にLinux事業に10億ドルを投資し、2002年にはLinux関連収益が15億ドルに達したとしている。
IBMは例年、LinuxWorld Conference and Expoにおいて、重要なLinux顧客にスポットを当てている。たとえば、昨年1月のカンファレンスでは、衣類小売業の米L.L. Bean、金融サービス大手の米Salomon Smith BarneyなどがLinuxユーザーであると自慢した。
今週サンフランシスコ州で開催される同カンファレンスで発表されるその他のLinux顧客には、、オンライン船架予約システムの米Marinalife、投資銀行の仏Credit Agricole Indosuez、オンライン大学入学願書システムの韓Softbank Uwayがある。IBMは7月10日に、Softbank Uwayを顧客に獲得したと発表している。
Linuxベースのシステムの試用に興味を持つ中小企業向けとしては、IBMはオレゴン州ビーヴァートンにある同社のLinux Competency Center内に「IBM Linux Solutions Express Center」を設置したことを発表する予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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