「2003年における世界のホットスポット数は、2001年の1200カ所強から飛躍的に増え、7万1000カ所以上に達する。しかし、この先増加するユーザー数に対応するには、さらに多くのホットスポットが必要になる」。米Gartnerが米国時間7月3日、ホットスポットに関する調査結果を明らかにした。
Gartnerは、世界のホットスポット利用者数が2002年の250万人から、2003年には930万人へと急増するとみる。その内訳は、北米が約470万人、アジア太平洋地域が270万人、そして欧州が170万人を占める。
GartnerのバイスプレジデントのIan Keeneは、「2002年にホットスポットを利用したユーザーのほとんどは、たまたま機会があったから、無料のサービスを1〜2回程度利用したに過ぎない。2003年に、ユーザー数が4倍弱に増えるのであれば、より多くのホットスポットが必要となる」と述べた。
2003年に設置されるホットスポットの70%は、レストランやガソリンスタンドといった小売店舗が占めるとみる。同社は、ホットスポットの利用を広めるには、このような小売店舗でのホットスポット導入が不可欠だと考えている。「無線LAN対応のノートパソコンが主流になりつつあり、気軽にインターネットに接続できる環境が求められるようになるためだ」(同社)
しかし、利用者数の増加は、必ずしもホットスポットによる収入に反映されない。「ホットスポット単独でみた場合、収益は期待できないだろう。しかしホットスポットの利用者を引きつけることによって、本業の売上高を伸ばすことができる。ネットワークの導入費を相殺できるため、ビジネスモデルとしては成功する」(GartnerのバイスプレジデントのKen Dulaney)
一方、米調査会社Forrester Researchの見通しは、Gartnerと幾分異なる。Forresterは、ホットスポット数に対するユーザー数が不足し、ホットスポットへの投資は無駄になると警告する。
同社によると、欧州では2008年に、Wi-Fi(IEEE 802.11b)対応のノートパソコンやPDAの利用台数が5300万台に達する見通しだ。しかし、有料のホットスポットを利用するユーザー数は、770万人にとどまるという。
Forresterが、ホットスポットの代わりに期待を寄せているのはBluetoothである。欧州では2008年までに、Bluetooth対応機器が2億8600万台に達するとみる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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