日立製作所は6月4日、同社の非接触ICチップ「ミューチップ」が、北海道阿寒郡阿寒町で6月6日まで開催される情報通信研究者のシンポジウム「マルチメディア、分散、協調とモバイル(DICOMO2003)」の来場管理システムに採用されたと発表した。
ミューチップは紙への埋め込みが可能な0.4mm角で、「世界最小クラス」(同社)のICチップ。製造工程でデータをROMに書き込むため、データの書き換えができず、真正性を保てるのが特徴。
DICOMO2003の来場者管理システムでは、参加者に事前配布する参加証(名札)にミューチップを貼り付ける。これにより、参加者はセクション会場の受付に設置されているカードリーダーに参加証をかざすと、参加登録を完了できる。さらに参加者が事前にメールアドレスを登録している場合、同じ動作で、講演者の電子名刺を受け取ることもできるという。
ミューチップはこのほか、2005年3月25日から開催される「2005年日本国際博覧会(愛・地球博)」の入場券でも採用が決まっている。また日本農業IT化協会と独立行政法人農業技術研究機構が共同開発した、生産品の流通情報を消費者が把握するためのトレーサビリティシステムなどでも採用されている。
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