米Microsoftは米国時間6月2日、テキサス州ダラスで開催中のTechEd会議において、次世代のOffice製品ファミリ「Office System」に関する各種プログラムを発表した。提携ソフトウェアメーカーによる、Office Systemと連動するアプリケーションの開発を支援するのが目的だ。
Officeスイートは、表計算や文書作成などの業務用アプリケーションを統合しており、Microsoftにとってはドル箱ともいえる製品だ。しかし近年は、価格に対する不満や、魅力的な新機能があまりないことなどを理由に、大半の企業は現行のOffice XPにアップグレードすることを拒んでいる。
Office Systemは次世代Office製品ファミリを包括的に呼ぶ新たなブランド名。これにはOffice 2003などの製品が含まれるが、Microsoftはこれに対し、新たな起爆剤として、XML(Extensible Markup Language)への対応強化などを打ち出している。Office Systemでは、データをXML形式で保存することが可能なため、管理者は作成したXMLドキュメントを社内データベースと連携したり、バックエンドシステムに統合したりすることができるようになる。
その一方で、XMLなどの機能を活用するにはMicrosoft以外のソフトウェアメーカーの支援が必要になるが、Microsoftは今回の発表でその体制が整っていることを強調する。
例えば今回発表したプログラムの中に、Office System Solution Directoryがある。これはMicrosoftが管理する無償データベース。Officeと連携するアプリケーションの開発を行なう提携ソフトウェア企業をリストアップしている。Officeと連携する実際の製品については、Office Marketplaceと呼ぶウェブサイトで紹介していく意向だ。TechEd会議では、人事データの回収プロセスを効率化する米Electronic Data SystemsのHR Office Systemなどを展示している。
このほか、Officeとの連携製品を開発する提携ソフトウェア企業の教育・支援を目的としたOffice System Partner Solution Builderプログラム、Smart Client Readinessプログラムなども提供するという。
「顧客が望むのは、その利用システムを問わず、情報へのアクセス、主要業務プロセスの効率、従業員同士の連携などの向上だ。Microsoftと提携パートナーがMicrosoft Office Systemで構築するソリューションにより、そうした要望を上回るものを提供できるだろう」(MicrosoftのInformation Worker Product Managementグループのコーポレート・バイス・プレジデント、Joe Eschbach)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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