調査会社の米Gartnerによると、2003年のストレージネットワーク管理ソフトウェア市場は、2002年の47億ドルからわずか2.9%増の、48億ドル規模となる見込みだ。
2001年に50億ドル近い規模だった同市場は、2002年に前年比約6%減縮小している。景気低迷に加え、激しい競争が価格低下を促しているため、「ストレージ管理ソフトウェア市場は今年も、売上高が予測を下回るだろう」(Gartnerの副社長、Carolyn DiCenzo)。
「イラク戦争は終わったが、政治的な不安感は続いており、アジアで発生したSARS(急性重症肺炎)によって海外渡航が制限されている状態だ。市場は回復しつつあるが、そのペースは予想していたよりはるかに遅い」(同氏)
Gartnerによると、市場で最も強い分野は、大規模企業向けストレージリソース管理ソフトウェアだという。企業がネットワーク上のストレージ装置を追跡し、管理するためのこの種のソフトウェアは、今年11.3%成長する見通しだ。
ソフトウェアはますます、ストレージ市場で重要な役割を果たすようになっている。顧客にとって、ストレージ装置の管理を自動化するソフトウェアは大切だ。というのも、企業で記録すべき情報量は増えているが、このようなシステムの管理者の数は、依然として横ばいか減少しているからだ。
米EMCのようなハードウェアメーカーは、積極的にソフトウェア市場に進出している。高い利幅が見込めることと、恒常的なディスクドライブの価格下落を避けるためだ。
ソフトウェアメーカーにとっては、ネットワーク管理を簡素化するアプリケーションの提供が事業機会につながる。しかし、「大部分の企業は、このようなソフトウェアを活用する前に、ストレージをいかに管理するかという問題をIT部門内で解決する必要がある」(同社)という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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