調査会社の米ZapThinkが米国時間5月22日に発表した報告書によると、Webサービスの導入が進むにつれ、サービス企業ではシステムインテグレーション(SI)事業が劇的に縮小し、他の事業に注力するようになるという。
ZapThinkのJason Bloombergは、「コンサルティング企業の収入の大部分はSIサービス事業によって生み出されているため、サービス企業が生き残るためにはビジネスモデルを変える必要ある」と指摘している。
Webサービスはサービス指向アーキテクチャの普及において重要な役割を果たす。サービス指向アーキテクチャは、OSやプログラミング言語に依存することなく、異なるアプリケーション間の連携を可能にするコンピュータシステム設計の技法だ。現在、コンサルティング企業は異なるアプリケーションを統合するためにコードを書かなければならないことが多いが、Webサービスやサービス指向アーキテクチャの普及により、企業内でこうした作業の必要がなくなる。Bloombergは、サービス企業のSI事業収入が2010年には70%以上減少すると予測する。
企業は、今後、ビジネスプロセスの向上と適切なサービス指向アーキテクチャの基盤構築に向けたコンサルティングサービスを望むようになる。Bloombergによると、ビジネスプロセスに関するコンサルティングサービスの売上高は、2006年までにSI事業のそれを上回る見通しだ。またビジネスプロセス向けコンサルティングの市場規模は、2010年までに現在の20倍に拡大する。
一方、コンサルティング企業の米BearingPointでは、少々異なる意見を持っている。「Webサービスやサービス指向アーキテクチャがアプリケーションの統合を大幅に簡易化するのは確かだが、企業での利用はまだ揺籃期にある。コンサルティング企業は、SIプロジェクトの一環として、サービス指向アーキテクチャの導入を支援できる」(BearingPoint)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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