米Intel社長のPaul Otelliniは米国時間5月15日、次期デスクトップ向けプロセッサのPrescottと、Pentium-Mプロセッサの高速版Dothanを2003年後半にリリースすると発表した。両プロセッサとも90ナノメートルの半導体プロセスで製造する。
また、Intelの幹部によると、同社は家庭と企業向けの両市場でシェアを引き続き拡大する戦略だ。このため、競合他社より早く、製造能力の改善や研究開発成果の統合に取り組んでいく方針だという。「市場シェアを獲得すれば、景気が横ばいでもわが社は(全体的に)成長できると思う」と、Intelの最高経営責任者(CEO)のCraig Barrettは強気に語る。
Intelによると、先進諸国の景気低迷とは対照的に、中国などの市場では販売増加が続いているという。また、無線分野が技術業界全体を活性化に導き始めている。メーカー各社は毎日、2万7000台の無線アクセスポイントを出荷している。無線インフラの拡大により、ノートパソコン販売だけでなく、無線事業者向けサーバの売り上げも伸びるだろう。
Intelは、ノートパソコン分野において、Pentium-Mプロセッサとチップセット、無線通信用チップから成るCentrinoの普及が進むことを期待している。DothanもCentrinoの一部として販売する方針だ。さらに、第3四半期には802.11aと802.11bネットワークに接続できるWi-Fiチップを、第4四半期には802.11bと802.11g技術に対応したWi-Fiチップを市場投入する。
無線技術の普及と、ノートパソコンの人気の高まりにより、ブランドのないノートパソコン「ホワイトブック(white book)」も新たに流行するとみられる。システムインテグレーターたちは何年も前から、ノーブランドのデスクトップ製品である「ホワイトボックス」を販売してきた。現在は台湾の委託製造業者らの助けを借りて、ノートパソコン版ノーブランドを製造している。Otelliniは、「2003年末までに、約120社のインテグレータが、Centrinoを搭載したホワイトブックを販売するようになる」と語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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