Intelは12日、同社の主力製品Itanium 2プロセッサに電気系統の障害が見つかったことを発表した。Itanium 2搭載コンピュータが挙動不安定になったり、故障する恐れがあるという。
Intelの広報担当者Barbara Grimesは、プロセッサが低速で稼動するように設定すればこの問題は回避できると説明し、また希望する顧客にはプロセッサ交換に応じると述べた。Grimesによると、この障害は一部の製品のみに存在するもので、さらに「特定のデータを特定の順序で処理する際の、ある特定の計算処理」を行なう場合だけで生じる問題だという。
「顧客が交換を望むならば、欠陥のないItanium 2についても製品を交換する」と述べたGrimesは同時に、チップに問題が起こるかどうか調べるためのテストをIntelが開発したとも付け加えた。
「今回の障害は非常に稀なケースのようだ」とInsight 64のアナリストNathan Brookwoodは言う。「Itanium 2マシンは1年前に発売されているのに、今ごろになって問題が明るみに出たということは、非常に稀なものに違いない。もっと一般的に生じる問題ならば、ずっと早い段階で明らかになるか、アルファテストかベータテストの段階でIntelが見つけているだろう」(Brookwood)
しかしやはり、今回の障害はIntelには打撃だろう。IntelはItaniumシリーズを、プロセッサを数十基搭載した強力サーバ用として、Sun MicrosystemsやIBMのハイエンドチップと競合する製品と位置付けていた。
もっとも、このようなプロセッサの障害が発覚したのはIntelだけではない。SunのトップエンドチップUltraSpark IIIの旧式バージョンにも、故障につながる障害が見つかったことがこれまでにあった。「この手の問題はどのメーカーでも生じ得る。複雑な設計のなかに何十億ものトランジスタが搭載されていることを考えれば、こういった問題が頻繁に生じないことのほうが驚きに値する。」(Brookwood)
Grimesによると、この問題はあるコンピュータメーカーが今年行なったストレステストで見つかったもので、Intelはそれがソフトウェアや他のシステム設計部分の問題ではなく、チップの障害だと認めた。欠陥はItanium 2(コード名McKinley)の900MHz、1GHz両バージョンに関係するが、2003年中頃発売予定の後継1.5GHzバージョン――Itanium 2 6M(コード名Madison)――には問題がないという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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