SCO Groupは先日、同社の専有UnixソフトウェアがLinuxにコピーされたという訴えを表明した。LinuxディストリビュータのSuSEは、SCOと結んだ提携によって、この訴えに起因する著作権侵害訴訟から身を守れる、と述べた。
「わが社は、SCO Groupと共同開発契約を結んでいる。契約内容には、適切なクロスライセンス契約も含まれている。この契約により、SCOが起こし得る全ての訴訟からSuSEは保護されている、というのが、わが社の弁護士の見解だ」(SuSE広報担当のJoe Eckert)
SCOは1日、同社が著作権を持つ専有Linuxオペレーティングシステム(OS)のソースコードが、Unixのオープンソース版クローンであるLinuxにコピーされた事例を見つけた、と発表した。SCOが申し立てを証明できるとすれば、それによる著作権侵害問題が、Linuxを販売している企業に影響を及ぼす可能性がある、と法律専門家らは言う。
SCOはRed HatやSuSEに対する訴訟を計画しているか、とのCNET News.comの問い合わせに対し、SCOの最高経営責任者(CEO)Darl McBrideは、「いずれ彼らとの問題も解決せねばならない」と答えた。しかしSCOは現在、IBMがSCOのUnix企業秘密を不正流用し、Linuxで利用したと訴える数十億ドル規模の訴訟に専念しており、現段階ではRedHatやSuSEへの訴訟は、同社の手続きには入っていないと述べている。
コードがコピーされたことを証明するには、インストラクションが特定のメソッドに依存しない書き方をされたものではないことを示す必要がある、とIlluminataのアナリスト、Jonathan Euniceは言う。
UnixもLinuxもC言語で記述されているが、「C言語などの言語では、非常に慣用的な構造がある。コピーされたと言われるコードの断片が、誰かがただ慣用に倣ってプログラムを書いたものではないことを、示さねばならないだろう」とEuniceは言う。さらにSCOは、ソースコード中のあちこちに数行ずつ散らばる部分ではなく、広範囲の部分がコピーされたことを示さねばならない。
Linuxディストリビューター最大手のRed Hatは、同社は他人の知的所有権を侵害しないよう注意を払っているので、今回のSCOの告訴で心配はしていない、と述べている。
しかしSuSEは、SCOとの関わり方がRed Hatとは異なっている。両社がブラジルのLinuxディストリビューターConectiva、日本のTurbolinuxと共同で、UnitedLinuxコンソーシアムを結成した際、SuSEはSCOのプログラマ約15人を引き抜いた。
Eckertによると、ConectivaとTurbolinuxも、契約の一環としてSCOと技術クロスライセンス契約を結んだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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