米Cisco Systemsは今後数カ月以内に携帯型Wi-Fi電話、7920をリリースする計画だ。
7920は、Ethernet接続で通話を行なう同社のIP電話、7960のワイヤレス版。7920には、職場のWi-Fiネットワーク経由で接続するワイヤレスハンドセットが付属する。出荷開始は6月になる見込み。なお、価格については明らかにしていない。
Ciscoは、同様の製品を販売しているWi-Fi装置メーカーの米SpectraLinkなど、多数の企業と競合することになる。米Motorolaや米Avayaも自社の携帯型Wi-Fi電話を出荷しており、大手携帯電話メーカー各社がWi-Fiと携帯電話を組み合わせた製品を今年中に発表する予定だ。
携帯型Wi-Fi電話が搭載する技術は、ここ数年間のIT支出の鈍化にもかかわらず企業が採用しようとしているものだ。たとえば、インターネット経由の音声通話VoIP、300フィート(約91メートル)の範囲で無線接続ができるWi-Fi、そして携帯電話。現在、米国人の50%以上が携帯電話を持っており、大部分のビジネスマンの必需品となっている。
米Aberdeen Groupの上級アナリストのIsaac Roは、「CiscoやMotorola、フィンランドのNokiaなど、この市場への進出を狙う各社にとって、"マルチモーダル"機器でどれほど電源が長持ちするかが課題となる」と指摘する。
PDAの電源はあまり長く保たないがは、それでも1回の充電で1日は使用できる。しかし、Wi-Fiと携帯電話を組み合わせた製品は、Wi-Fiまたは携帯電話ネットワークに接続するための無線追加により、大幅に稼動時間が短くなってしまう。Roの指摘は東芝のWi-Fi対応ハンドヘルド機、e740の使用体験に基づいている。Roによると、1回の充電でWi-Fi接続のインターネットが利用できたのは、約75分間だった。
しかしRoは、「Ciscoは販売チャネルを多く抱えているため、多数のライバルがしのぎを削る市場でも成功を収める可能性はある」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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