「4月24日に発売予定のWindows Server 2003をインストールするために必要なキーコード(プロダクトキー)が、ネットに漏出した」と米Microsoftが米国時間4月7日、明らかにした。
Microsoftでは、「漏えいしたキーコードは、ボリューム・ライセンス・プログラムを購入している法人顧客のものだろう」と語っている。ニュースサイトのNeowinやWinbetaなどの情報によると、今回漏えいしたキーコードは「3-in-1」と呼ばれるもの。1つのキーコードでWindows Server 2003の3つのバージョンをインストールできる。
Microsoftは、「漏えいしたキーコードを徹底的に調査している。当社の法務部門でも、この手の著作権侵害行為には積極的に対処する」と説明している。なお、盗まれたキーコードはしばしば、ニュースグループやIRCなどのウェブサイト上で交換されるという。
これまでに3度も発売が延期されたWindows Server 2003だが、Microsoftは法人市場のシェアを拡大するべく、同製品に大きな期待を寄せている。しかし、発売2週間前でのキーコード漏出は、Windows Server 2003の販売に暗雲がただようものとなった。
MicrosoftはOffice XPやWindows XPのリリース以降、著作権侵害対策として、Windows製品にプロダクトアクティベーション(ライセンス認証)を採用した。このライセンス認証では、インストール時にインターネット経由でMicrosoftに接続し、ライセンス登録を行う。
しかし、ボリューム・ライセンス・プログラムの購入者に対しては、ライセンス認証が不要なキーコードが配布される。企業でのライセンス認証の手間を省くためのものだが、今回のようにインターネットなどで漏えいした場合、1つのキーコードで無制限にソフトウェアのインストールが可能となってしまう。
今回のキーコード漏えいは、企業が知的財産と著作権侵害行為による損害を保護することの難しさを露呈したものとなった。ソフトウェアの違法コピーはMicrosoftだけの問題ではない。非営利団体のBusiness Software Alliance(BSA)は、「米国で使用されているソフトウェアの25%が違法コピーによるものだ」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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