Oracleは米国時間3月31日、Javaサーバソフトウェアの新版、Oracle9i Application Server(Oracle 9iAS)Java Editionを発表した。Oracleはこの製品で、アプリケーションサーバ市場をリードしているBEA Systemsからシェアを奪う構えだ。
Oracle 9iAS Java Editionは無制限ライセンスで、価格はサーバプロセッサ1基につき5000ドル。一方、BEAの競合製品のWebLogic Workgroupは4000ドルだが、ユーザー数が20人という制限がある。
OracleがBEAを狙う理由は、BEAの1万4000人の顧客が同社のアプリケーションサーバとOracleのデータベースを利用して、ビジネスアプリケーションを稼動させていることにある。Oracleはリレーショナルデータベース市場で優勢を誇っており、多数の顧客を抱えている。Oracleは、データベースとアプリケーションのメーカーを1社にまとめることで、企業はサポート費用を削減することができると主張している。同社は価格メリットを打ち出すことで、データベース顧客のほか、中規模企業やJava開発者を引きつけたい考えだ。
現在IBMとBEAは、大企業の部門や中小企業を対象としたJavaアプリケーションサーバの簡易版を市場投入している。BEAは31日にWebLogicのエントリーレベル版の価格引下げを発表した。エントリーレベル版は、比較的単純な処理に向けたものだ。それに対しOracleは、Oracle 9iAS Java Editionが単純な作業に向けたローエンド向けの製品ではないと主張する。同製品はEnterprise Java Beans (EJB)プログラミングモデルを含んでおり、アプリケーションの構築やクラスタリング機能、データ・マッピング・ツール、同社のJava開発ツールのラインセンス5人分を備えている。
Oracleは、BEAのユーザーを取り込むもう1つの戦略として、WebLogicからOracle 9iASへの乗り換えプログラム、Switch and Saveを立ち上げた。これはWebLogicのプロセッサライセンスをOracle 9iASのラインセンスに無料で移行できるというものである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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