富士通と米Advanced Micro Devices(AMD)は、両社のフラッシュメモリ事業を統合再編し、米国に新会社を設立する。両社が基本合意書を締結したことを4月1日に明らかにしたもの。社名は「FASL Limited Liability Company」。AMDが60%、富士通が40%を出資する。本社を米国カリフォルニア州サニーベールに置き、2003年第3四半期をめどに営業を開始する予定。
新会社のCEOはAMDのMemory Group上級副社長であるBertrand Cambou氏が、会長には富士通の経営執行役常務/電子デバイスビジネスグループ長である小倉正道氏が就任する予定。取締役会メンバー10人のうち6人をAMDから、4人を富士通から指名する。新会社は当初約7000人の従業員でスタートする。
両社はこれまで合弁事業、富士通エイ・エム・ディ・セミコンダクタ(略称:FASL)を通じて製造業務で協力体制を敷いていたが、今後はこれを拡張し、マーケティング、開発、製造機能を一体化させるという。「新会社でAMDと富士通のフラッシュメモリ製品を供給し、両社はそれぞれ新会社ブランドで製品の販売を行う」(両社)
両社は約25億ドル相当の資産を新会社に提供する。これには、富士通のフラッシュメモリ事業部門であるマレーシアFujitsu Microelectronics(後工程工場)、AMDのカリフォルニア州サニーベールのフラッシュメモリ事業部門、R&Dセンター、テキサス州オースチンの前工程工場Fab25、タイ、マレーシア、中国の後工程3工場、そして両社合弁事業のFASLが含まれる。なおFASLは、日本における開発・製造の拠点として、新会社の100%子会社とする。
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