米Red Hatは、Red Hat Linux 9(開発コード名Shrike)のダウンロード提供を3月31日から開始することを明らかにした。Red Hatは、最新技術を採り入れたローエンド製品を中心とする戦略に方向転換しようとしている。
Red Hat Linux 9のパッケージ製品は、4月7日より店頭で販売する。ただし、Red Hat Network(RHN)サービスに加入しているユーザーは、3月31日からダウンロードで入手できる。RHNでは主にバグ修正の配布を行っているが、同社はRHNを製品販売に代わる収入源として期待している。新製品の販売では一度限りの売り上げにしかならないが、RHNは継続した収入をもたらす。今回のダウンロード提供は、このRHNへの加入促進を狙ったもの。
Red Hat Linux 9の価格は、30日間のウェブベースのサポートとRHNサポート込みで39ドル95セント。Red Hat Linux 9は無償でダウンロードできるが、その場合はサポートを含まない。また、Red Hat Linux 9 Professionalの価格は149ドル95セントで、60日間のサポート、各種オフィスアプリケーション、復旧ツールなどが付属する。
Red Hat Linux 9に加えられた最も大きな変更は、スレッドと呼ばれる並列処理タスクに、NPTL(Native Posix Threading Library)という新たなシステムを採用した点にある。NPTLはLinuxの生みの親、Linus Torvaldsからもお墨付きを受けており、Linuxカーネル2.5への組み込みが予定されている。
しかしNPTLの採用は、ソフトウェアがLinuxカーネルとやり取りする方法が根本的に変わることを意味する。「NPTLに移行することで、NVIDIAやATIグラフィックカードに対応した以前の3Dグラフィックや、Javaプログラムを実行する米Sun Microsystemsの一部のソフトウェアバージョンは作動しない」(Red Hat)
Red Hatは先ごろ、自社製品ラインをビジネス向けのプレミアム版Red Hat Enterprise Linuxと個人ユーザー向けの無償版Red Hat Linuxに大別した。Red HatのMatt Wilsonは「Red Hat Enterprise Linuxバージョンを設定したことにで、Red Hat Linuxにより柔軟性を持たせることができる」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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