米Intelは、同社の半導体技術を基にした小型ロボット向け参照設計を考案中であることを発表した。IntelのRobotics Engineering Task Forceが開発に取り組んでいる。参照設計は、XScaleプロセッサやフラッシュメモリ、ワイヤレスネットワーク技術を基盤にする。
Intel研究所のプロジェクト担当ディレクターのJim Butlerによると、同参照設計は、車輪や動力といった機械部分ではなく、内部の電子工学に焦点を当てているという。内部エレクトロニクスを標準化することで、研究者や民間企業はコストを削減し、機動性や視覚認識システム、人工知能ソフトウェアなどの開発に時間を注ぐことができるとしている。
Butlerは、「ロボット操作の指令や制御方法を標準化すること以外に、ナビゲーションも重要な課題だ」と述べている。ロボットの誘導には現在、赤外線や無線が利用されているが、研究者たちは将来、ベイジアンネットワーク( ベイズ理論を応用した技術)を利用するだろう。確率に基づいた人工知能の一形態であるベイジアンのナビゲーションシステムでは、ロボットが搭載したカメラから収集した情報をメモリに組み込まれた地図に照らし合わせ、進路を決める。
現時点でこのような小型ロボットに興味を示しているのは、大部分が大学研究所だが、商用としての魅力も増している。ロボット関連の新興企業である米Acronameや米iRobotは、自社製品にIntel技術を利用している。より大規模な企業も、ロボットプロジェクトに同技術の採用を検討しはじめている。
なお、Intelは最近、ベイジアンネットワーク構築用のテクニカルライブラリの試用版をリリースしたばかりだ。Probability Network Libraryと呼ぶ最終版ライブラリは、今年末をめどにリリースする。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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