「Oracleが、IBMやMicrosoftに攻勢をかけられながらも首位を維持している」。調査会社の米IDCは米国時間3月10日、2002年のリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS:relational database management system)市場に関する報告書を発表した。
2002年のシェアは、Oracleが前年比5%減の39.4%。これに対しシェアを伸ばしたのがIBMとMicrosoft。IBMは前年比9%増の33.6%、Microsoftは同15%増の11.1%。
市場を収益別に見ると、トップ5はOracle、IBM、Microsoft、Sybase、NCR Teradataの順となっており、これら5社の売上で市場全体の売上の90%を占めている。
報告書を作成したCarl Olofsonは「企業のビジネスモデルの違いが、市場シェアの変動につながっている」と語る。
Oracleの主な収益源となっているのが、大規模で複雑なDBソフトウェアだ。数多くのユーザーに対するデータ提供や、要求された処理を実行することができ、一般に収益性も高い。「2002年のシェアが6.3%下降したSybaseも大口契約がメインだ」(Olofson)
同氏はIBMのDBソフトウェア収益について「同社のサービス部門に負うところが多い」と述べている。理由は、同部門がCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)などのカスタム仕様アプリケーションの一部として、DB2データベースやWebSphere Javaアプリケーションサーバなどを販売しているためだとしている。IBMには他にもメインフレームやAS/400などのサーバ製品による定期的なライセンス収入がある。
「Microsoftは中小企業との取引でシェアを伸ばしている。同社のSQL Serverは使いやすく導入費用も安いため、予算や人材面で厳しい中小企業にとっては魅力的だ」(Olofson)
Olofsonは「RDBMS市場では、トップベンダーに利益が集中している」とし、今後については「特にトップ3の間で引き続き競争が繰り広げられる。OracleとIBMは中規模ビジネス市場への参入準備が整っている。Microsoftも今後リリース予定の64ビット版データベースでハイエンド装置の販売を強化していくだろう」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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