SCO Group、UNIX特許違反者を徹底調査へ

 米SCO Groupが、同社の保有するUNIX関連の特許に違反している製品について徹底的な調査に乗り出す。SCO Group最高経営責任者のDarl McBrideは米国時間1月22日、Windows、Mac OS X、Linux、BSDバージョンのUNIXなど、他社が提供するOSを調査するために、弁護士を雇ったことを明らかにした。

 SCO Groupが雇ったのは、米Napsterの弁護をはじめ、米Microsoftの独占禁止法訴訟で米司法省の弁護を務めたDavid Boies弁護士。SCO Groupは先週、「Linux関連企業を相手に訴訟を起こすためにBoies弁護士を雇ったのではない」とのコメントを発表していたが、McBrideが22日、調査の対象が広範囲のOSに及ぶ可能性があることを示唆した。「当社の特許に違反している製品はないか、われわれの関心はLinuxだけでなく、あらゆるところに向いている」(McBride)

 SCO Groupは、米Caldera Internationalが2002年に名称変更したもの。米Santa Cruz Operationから買収したUNIX製品の名称を社名に採用した。同社はLinuxも出荷しているが、現在もなおUNIX関連製品の方が売上は良いという。

 UNIXは米AT&TのUNIX Systems Laboratoriesが30年以上も前に開発したもので、その後その思想は広く普及した。例えば、米カリフォルニア大学バークレー校から広まったUNIXの異形型が、BSD/OS、FreeBSD、NetBSD、OpenBSD、といったOSへと派生した。このBSDコードは広く利用され、Windowsのネットワーク用ソフトウェアの旧型や米Apple ComputerのMac OS Xの基礎を成している。

 SCO Groupの今回の動きについて、米Giga Information GroupのアナリストのStacey Quandtは、批判的な見方をしている。「訴訟である程度の手応えを得たとしても、既存の顧客と折り合いがつかなくなるだろう。SCO Groupは、Linuxも扱っている。Linuxに興味を寄せてきた顧客は、他のLinuxディストリビューターに流れるだろう」(Quandt)

 なおSCO GroupはLinuxWorld Conference and Expoで、UNIXライブラリーに関する限定的なライセンスプログラムを発表した。1サーバプロセッサーにつき149ドルの価格で、UNIXライブラリーへのアクセスを提供する。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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