XML関連の標準化団体OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)が、保険、出版、人材などの各業界に特化した委員会の結成を明らかにした。それぞれの業界のコンソーシアムと手を組み、XML文書の標準規格を開発し、ガイドラインの普及を目指す。
OASISによると、合意に基づいて策定したXML文書のフォーマットがあれば、企業間や異なる種類のコンピュータシステム間の情報交換がより簡単になるという。
OASISはさまざまな業界と協力し、「業界間の標準規格に関するニュースやリソースを1カ所にまとめていく」(OASIS HR-XMLコンソーシアムのディレクター、Chuck Allen)。今後OASIAは、金融サービス、教育、電子政府、セキュリティー、小売などの業界にも目を向けるという。
OASISは、XMLやSOAP(Simple Object Access Protocol)など、W3C(World Wide Web Consortium)が策定したWebサービスの仕様をベースとしている。最近の例では、W3Cから提出されたWebサービスのセキュリティーと信頼性に関する標準規格のさらなる開発に取り組んでいる。
米ZapThinkのアナリストのJason Bloombergによると、XMLはビジネス文書を定義する基本的手法になりつつあるという。しかし、各業界がそれぞれXMLに取り組んでいるため、それらを調和させる必要がある。「XMLの大きな利点の1つは、拡張性があることだ。自分独自の言語を構築することができる。しかし、それが欠点でもある。なぜなら、異なる言語ばかりになってしまうからだ」(Bloomberg)
またBloombergは、「各業界が統一的なIT推進に苦労しているなかで、それぞれの業界のコンソーシアムにとって、基礎を形成するXML言語を標準化することは大きな意味を持つ」と、今回の委員会結成を評価した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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