米Transmetaは、Crusoe TM5800プロセッサーにセキュリティー機能を組み込む計画を、米国時間1月14日に発表した。個人情報などの機密性の高いデータの保護を目的とする。
TM5800に暗号化エンジンを搭載し、デジタル認証や暗号鍵を保存できるようにする。「パソコンメーカーは、パスワードや個人情報の保護を強化した製品を製造することができる。主に、無線通信を行うノートパソコンでの利用を想定している」(Transmeta)という。
プロセッサーにセキュリティー機能を組みこむという手法は、基本的にセキュリティー機能を無償提供することになる。これにより、Transmetaは主要ライバルである米Intelとの差別化を図る。Intelのプロセッサーでセキュリティーを強化しようとする場合、別途セキュリティー向けチップを加えるか、セキュリティー関連のソフトウエアを追加する必要がある。「新たにチップを加えるとなるとコストがかかる上、パソコンの設計が複雑化する」(Transmeta)
なお、Intelは暗号化技術を備えたチップセット(パソコン内のデータ処理に使用するもの)は製造しているが、同技術をプロセッサーには組みこんでいない。
セキュリティー機能を組み込んだTM5800は、2003年後半に出荷する予定である。
またTransmetaは、新たなノートパソコン用プロセッサーの開発を進めている。Astro(開発コード名)と呼ばれるそのプロセッサーは、TM5800ファミリーより消費電力が少なく、性能も優れているという。ちなみに、既存のTM5800ファミリーの製品で最も速い動作周波数は1GHzである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス