NECは6月18日、数m以下の近距離無線通信において、従来比約10倍の速度と電力性能を実現する無線技術を開発したと発表した。これにより、ボタン電池程度の電力で動画相当のデータレートを送受信することが可能になるという。
従来の近距離無線通信は、消費電力が数mWで最大3Mbps程度と静止画や音声コンテンツの送受信用に利用されてきた。今回NECは、周波数分割多重(FDM)された信号において、復調動作を時分割実行するという独自方式を開発。3mWの小電力かつ、FDMで到達可能な27Mbpsに高性能化を実現したという。
合わせて、本技術を搭載した無線LSIとLSIで受信した電波エネルギーのうち、復調に使われない電波エネルギーを電力に変換、再利用する技術も開発。無線通信において、コンテンツの拡大と低環境負荷を両立できるとのことだ。
NECでは、今後、電力変換部の整合や変換回路を改良することで、2、3年後をメドに3割、長期的にはさらなる向上を推進していくとしている。
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