テレビ東京ブロードバンド、ウタゴエの技術を使用したIP動画送信の実証実験

 テレビ東京ブロードバンドは2月20日、ウタゴエが独自開発したGrid Computing技術「Ocean Grid」を利用し、日経シー・エヌ・ビー・シー(日経CNBC)のコンテンツを動画配信する実証実験を3月より行うと発表した。

 Ocean Gridは、グリッドコンピューティング技術をベース開発された次世代の映像・音声配信技術。アプリケーションマルチキャスト技術ともいわれる本技術は、分散環境において低コストの「オンエア・ライブ」「コミュニケーション」「オンデマンド」の3種類のコンテンツ配信を実現する。

 今回、実証実験を行う「IP網を利用したGrid Computingでの動画配信」は、Ocean Gridによって多くのユーザー端末(PC)間でリレー方式によるデータの送受信を行い、負荷分散を図るもの。低帯域・低コストで高品質・高信頼性で動画を多数のユーザーに放送のように同時送信することが可能となる。

 一般的なパソコンとブロードバンド回線が視聴が可能で、なおかつ視聴者数の増大に比例してサーバー台数や回線費用などの配信コストが上がるといった問題や不正コピーなどを回避できる。実証実験は、2008年3月を目安に日経CNBCの番組コンテンツをIP網で1週間程度、PC向けに配信を行う。

 テレビ東京ブロードバンドは今後、多チャンネルで多様な動画コンテンツのIP放送事業を検討していく。またウタゴエは、パソコン・TVでのIP網を利用した放送の同時再送信を実現する技術を開発していく。日経CNBCは、配信形態の多角化を幅広く検討していく計画だ。

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