米連邦通信委員会(FCC)は米国時間7月24日、大いに待ち望まれている700MHz周波数帯のオークションに関するルールのうち、少なくとも一部についての採決を来週に実施すると発表した。
FCCの議題通知によると、同委員会は米国時間2007年7月31日東部標準時午前9時30分に開催予定の公開会議の中で、「698〜806 MHzの帯域(一般に700MHz周波数帯と呼ばれる)の無線ライセンスについて規定するルールに関する2回目のレポートおよび指令」について検討するという。
この新ルールには、誰もが欲しがる700MHz無線周波数帯のライセンスの分配方法および実際の競売方法について規定されている。このルール如何で、競争の激しい通信市場の向こう10年間の方向性が決定付けられると言っても過言ではない。
そのため、Google やAT&Tなどの大手企業から前FCC会長のReed Hundt氏が設立したFrontline Wirelessと呼ばれる新興企業にいたるまで、すべての企業が議会やFCCに対し、自分たちの利益に資するルールを策定するよう懸命に働きかけている。
下院電気通信インターネット小委員会は24日、この問題をより深く掘り下げるため、公聴会を開催した。
現在議論されている最も大きな問題の1つは、FCCが同ライセンスの一部に「オープンアクセス」に関するルールを盛り込むべきかという点だ。周波数帯は遠方まで伝播し、壁も貫通することから、無線ブロードバンドサービスの提供に理想的と考えられている。また、これまで多くの企業や圧力団体がFCCや議会に対し、新規参入企業に有利なルールを採用するよう働きかけてきた。その結果、それらの企業は既存の電話会社やケーブルブロードバンドプロバイダーに対抗可能なネットワークを構築できる可能性が得られる。
Googleは先週、FCCに送付した書簡の中で、FCCがすべてのデバイス、アプリケーション、大規模サービス、ネットワークのためのオープンアクセスを義務付ける一連のルールを採用するのであれば、周波数帯に46億ドルの値を付けるとの意向を示した。これに対し、FCC のKevin Martin会長はある提案を行った。その案には、Googleが示したアイデアの一部が含まれている。その案を読んだ人々の話によると、具体的な内容としては、まず特定のライセンスの落札者に対し、すべてのデバイスからそのネットワークにアクセス可能にするよう義務付ける。また落札者に対し、ネットの中立性の基本原則の遵守を義務付ける。これにより、落札したサービスプロバイダーは、自社ネットワーク上で提供されるサービスの質を低下させたり、ネットワーク上におけるアプリケーションの実行を妨害したりすることが禁じられる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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