「au」を展開するKDDIは、携帯電話とPDA(携帯情報端末)を融合させた携帯端末「スマートフォン」に参入する方針を明らかにした。同社の参入で携帯電話全社が出そろう。スマートフォンはビジネス用途での成長が期待されており、国内携帯電話の普及台数が1億台を超えて飽和状態に近づく中、KDDIもスマートフォンの取り扱いが欠かせないと判断したようだ。
発売時期は未定だが、KDDIの高橋誠執行役員は「世の中に出すべく準備を進めている」という。同社は、昨年10月に始まった現行番号のまま他社携帯に移行できる「番号継続制」以降、他社の携帯電話利用者の取り込みに成功しており、スマートフォンを加えることで契約増に弾みをつける戦略だ。
スマートフォンは通常の携帯電話よりも表示画面が大きく、電子メールやWebブラウザ、インターネットに接続できるほか、パソコン同様にスケジュール管理も行える高機能携帯端末で、欧米ではビジネス用途として普及が進んでいる。携帯電話各社は日本でも成長分野になるとみており、先行する各社でもスマートフォン端末を充実させる動きが活発化している。
「X01HT」を販売しているソフトバンクモバイルは7月以降、新たに2機種を投入する。新商品は「X02HT」と「X01T」で、OS(基本ソフト)にマイクロソフトの「ウィンドウズ モバイル6」を搭載する。「X02HT」はメールやセキュリティー機能を高め、パソコンで作成した表計算ソフト「エクセル」や文章作成ソフト「ワード」ファイルの編集・保存が可能。「X01T」は高速通信が特徴で、指紋認証機能など安全性も高めている。
NTTドコモも「M1000」「hTc Z」などを品ぞろえしている。今年4月に月額5985円でパケット通信が使い放題の定額サービス「Biz・ホーダイ」の提供を始めた。
PHS(簡易型携帯電話)最大手のウィルコムは、2005年12月に「W−ZERO3」を投入。今年6月にはOSにウィンドウズ モバイル6を搭載したタイプを発表する予定。
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