NTT東日本、通信障害の原因は大量のルート情報による処理能力オーバー

 NTT東日本は5月16日、5月15日から16日にかけて発生した「フレッツサービス」および「ひかり電話」の通信障害に関し、最終報告を発表した。

 これは、5月15日18時44分から16日1時35分にかけて、フレッツサービスおよびひかり電話が利用できない状況になったというもの。影響は23区を除く東京都をはじめとする14都道県におよび、約239万契約のフレッツサービス利用者がサービスを利用できなくなった。

 NTT東日本によると、同社ビル内にあるルータのハード故障に伴うパッケージ交換工事を実施しており、この際に同社IPネットワーク内に処理能力を超えるルート情報が発生したことが原因だという。この結果、多くのルータが連鎖的に処理能力オーバーとなり、処理を停止した。

 ルート情報は、IPパケット通信を行う際に、その通信経路を決定する情報を指す。通常、ルータの工事を行った際には、各ルータのルート情報は、その都度、自動的に書き換えられる。

 NTT東日本では、同社ビル内にあるフレッツサービスとひかり電話用のルータの送受信部分をリセットすることにより、サービスを回復した。また当面の緊急措置として、安定運用が図れるようにルート情報の数を減らす処置を実施している。

 今後の対策として、ルート情報の自動書き換えを含む処理能力向上のため、ルータのソフトウェア変更を早急に実施していくという。なお、今回の通信障害の間に、ひかり電話対応機器の電源を操作したユーザーは、サービス回復後に再度電源の切/入操作を行うよう呼びかけている。

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