Nokiaは、比較的近距離でのPC、ハンドセット、PDAなどの無線接続に利用する一般的な無線通信技術Bluetoothから派生した規格「Wibree」の策定を進めてきた。
Wibreeは、Bluetoothと同じ周波数帯を利用しておりハードウェアも同じだが、より少ない消費電力で短距離の小さなデータの送信を行うことができる。
Wibreeを利用すると、腕時計、ワイヤレスキーボード、玩具などボタン型電池を使用する機器でもアンテナを介して他の機器と通信ができる。
Nokia Research Center所長兼シニアバイスプレジデントのBob Iannucci氏によると、Wibreeは携帯電話やハンドセットに広く用いられているBluetoothを置き換えるものではなく、補完するものだという。
同氏は、「どの程度まで消費電力を減らせるかという点について、Bluetoothの規格には限界がある」と述べる。このため、バッテリスペースが小さい、より小型のデバイスで無線通信を行うためには、別の通信規格が必要となった。WibreeはBluetoothに「機能追加を行っただけ」の規格なので、WibreeとBluetoothの両方に対応した機器を比較的安価に製造できるのだという。
カリフォルニア州パロアルトにNokia Research Centerを開設した時には、Iannucci氏を含むNokia幹部は、提携大学や提携企業とともに、より早いペースでWibreeのような新しいモバイル技術を市場投入することを目指す、対外的な成果を重視した今後の研究方針について話し合った。
Wibreeはオープンな規格であり、Nokiaは半導体メーカなどと協力して仕様策定を進めている。現在のところ、Broadcom、NORDIC SEMICONDUCTOR、CSR、エプソンがWibreeのライセンスを取得している。Nokiaによると、製品化は2007年の第2四半期になる予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」