IDC Japanは10月23日、「国内ブロードバンドサービス市場 2005年の分析と2006年〜2010年の予測」を発表した。予測によると、ADSLの成長が大幅に減速し、マイナス成長を示す可能性が高まる一方で、FTTHの急進的な成長がより鮮明になるとしている。
2006年末時点でADSLの加入者数は前年比マイナス0.1%と初めてマイナス成長となる一方で、FTTHは前年比50.7%と大幅に成長すると予測している。2006年末には、ADSLのユーザー数は1450万にとどまり、FTTHユーザー数は700万に達する見込みだという。
FTTHは、これまでのサービスプロバイダーによる急速な展開が一段落し、収益性や投資コストを見極めるため、より慎重な姿勢へと方向転換する兆しがみられる。また、IP電話やビデオオンデマンド(VOD)、衛星放送の番組配信などをバンドルするなど、積極的な付加価値戦略を行っており、FTTHユーザー数は順調に増大していくとしている。
一方ADSLでは、すでにマイナス成長の傾向が現れており、特に東京、神奈川、大阪で加入者数の減少が著しいという。このような地域は同時にFTTH加入者数の純増数も高く、ADSLからFTTHへの乗り換えが影響している。このように隣接市場として相互に影響し合う状況は、今後も継続するとIDCでは見ている。
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