マーケットリサーチ企業In-Statの調査報告によると、Wi-Fi機能を実装する携帯電話の売り上げは2010年までに飛躍的に伸びるという。
数百フィート内の無線イーサネット通信が可能なWi-Fiは、PCや一部の携帯デバイスからインターネットに接続する際に広く利用されている。しかしつい最近まで、携帯電話の分野でWi-Fiが用いられることはほとんどなかった。
携帯電話サービスプロバイダーは当初、Wi-Fiについて、天気予報や株価情報などの携帯電話データサービスの売り上げを脅かす存在としてとらえていた。だが、携帯電話信号およびWi-Fi信号の両方に対応した端末の商品価値に気づいたサービスプロバイダーは、そうした認識を改めつつあると、In-Statの報告書には記されている。
同社のアナリストは、デュアル型デバイスの利用台数は2010年までに1億3200台に達すると予測している。
すでに提供されている、あるいは間もなくリリースされるWi-Fi対応モデルは、20種類を超えているという。こうした新しい端末製品の一部は、携帯電話キャリアとVoIP(Voice over IP)サービス企業が協力して開発したもので、音声およびデータをインターネット経由で送ることが可能だ。
例えば2005年初頭には、MotorolaがeBay傘下のVoIPプロバイダーSkypeとパートナーシップを結んだことを発表している。両社の取り組みが順調に進めば、Wi-Fi対応携帯電話の利用者は、Wi-Fi信号の伝達範囲内にいるかぎり、有線サービスの代わりにSkypeのサービスを利用するオプションが得られるようになるという。Wi-Fi域内の外に出た場合は、同じ端末を携帯電話として使うことになると、アナリストは述べている。
In-StatのアナリストGemma Tedesco氏は、「自宅では携帯電波をうまく受信できないユーザー」でも、デュアル端末に交換することで「問題を回避できる可能性がある」と説明した。
また同氏は、新型の端末は最初に消費者の間で人気が高まり、企業はそのあとになるだろうとも言う。
Tedesco氏は、無線ネットワーク自体が企業より一般家庭で急速に普及したことを指摘し、「企業がこれにすぐ飛びつくとは考えていない」と話した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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