ポルトガル・リスボン発--BTの最大のライバルはGoogle・・・BTの最高情報責任者(CIO)が、驚くべき見解を示した。
BTのCIOであるAl-Noor Ramj氏は現地時間6月7日、ポルトガルで開催された ITカンファレンス「Gigaworld」で講演し、BTはGoogleのような展開の速い企業に遅れをとらないように、変わっていかなければならないと述べた。
「われわれはGoogleを最大の脅威と見なしている。もっともGoogle自身にそのつもりはないかもしれない・・・しかし、図らずもそういう状況になっているのである」とRamji氏は述べた。同氏はGoogleが「違う世界」の企業であることを認めつつも、Googleがこれまでとは違う企業に「変身」しつつあることを示唆し、BTが消費者向けに提供しそうなサービスを、Googleが提供し始める可能性もあるとの警戒感を示した。
Ramji氏はその勝負の行方は分からないとしながらも、電気通信サービス事業者としての従来の枠組みから抜け出せれば、BTもGoogleにできることは何でもできるはずだと述べた。
「技術的な問題に対処することは実は何よりも簡単で、逆に最も重要なのは企業を変えることであることが分かってきた」(Ramji氏)
Ramji氏は、「BT Vision」サービスを通して展開するInternet Protocol television (IPTV) の今後についても述べた。
Ramji氏は、YouTubeのような新しいオンラインサービスについて言及し、BTの顧客が「3つのタイプに分かれていった。その3つとは顧客、サプライヤー、ライバルだ」と述べた。
一部のアナリストは、Ramji氏の発言に対し以下のようにコメントしている。
「Ramji氏は少々、先走っていると思う」と述べたのはForresterのTelecom & Networks調査チームのプリンシパルアナリストLars Godell氏だ。「先を見据えてライバルの動きに積極的に対処していることは評価する。しかし、その脅威は果たして現実的なものなのだろうか?GoogleはBTをライバル視していない」(Godell氏)
Godell氏はZDNet UKに対し「コンシューマーは今後も回線料金を支払うことになるだろう。これが通信事業者のビジネスだ。Googleが完全な通信サービス事業者になるとは思わないし、Googleが通信インフラを所有するとも思わない」と述べている。
もっともGoogleは最近、カリフォルニアで無料のワイヤレスサービスを提供開始するなど、通信事業の分野に進出している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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