Skypeは米国時間5月15日、Skypeのソフトウェアを使って固定電話および携帯電話と通話できる「SkypeOut」サービスを、2006年末まで米国とカナダで無料で提供すると発表した。
インターネットを介して通話できるソフトウェアをPCユーザーに提供するSkypeは現在、北米におけるSkypeOutサービスの普及拡大に取り組んでいる。通常、同サービスを使って固定電話もしくは携帯電話に電話をかける場合は、料金が請求される。なお、Skypeを使ったPC間の通話サービスは従来より無料で提供されている。
オンラインオークションサイトeBayの傘下にあるSkypeは、SkypeOutのような有料サービスの利用者数を公表していない。しかし同社は4月末時点で、登録ユーザー数が2005年9月の登録ユーザー数のほぼ倍にあたる1億人を上回ったと述べている。また同社の広報担当によれば、このうち、米国のユーザーは約600万人だという。国別で見ると、中国の登録ユーザー数は1300万人、ドイツでは500万人となっている。
「世界中のコンシューマーが毎月Skypeに押し掛けている。われわれは、SkypeOutの無料通話サービスが米国およびカナダにおけるSkypeの普及を著しく加速させると確信している」とSkype北米部門ゼネラルマネージャーのHenry Gomez氏が述べた。
Skypeの幹部は今回のキャンペーンで同社の事業がさらに上向くことを期待している。SkypeOutの無料通話サービスが提供されるのは2006年末までである。また、米国およびカナダ以外の国に電話をかける場合、また米国とカナダ以外の国で通話が行われる場合は、引き続き有料となっている。
YahooやAOLのような競合会社がそれぞれのインスタントメッセージ(IM)ソフトウェアに通話機能を組み込んでは、この機能を強化していることを受けて、SkypeはSkypeOutの無料キャンペーンに踏み切った。AOLが提供するIMサービスのユーザーは5月16日から、自身のIMクライアントから一般の電話への通話が可能になる新サービス「AIM Phoneline」を利用できる。AOLのAIM Phonelineでは、PCを使って一般電話からの着信を無料で受けられる。しかし、一般電話もしくは携帯電話にPCから電話をかける場合は、月額料金を支払う必要がある。
今回のSkypeOutサービスでは一般電話への通話は無料だが、「SkypeIn」サービスを使った通話は引き続き有料で提供される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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