沖電気工業は1月11日、ポータブル映像圧縮伝送装置「MPEG-4 Encoder RS-M」を使用して衛星電話回線による映像伝送実験を行った結果、IP方式の映像伝送が衛星回線でも実現可能であると発表した。
RS-Mは、カメラに接続するだけでリアルタイムな映像中継を実現できる映像圧縮伝送装置。幅180mm、高さ117mm、奥行き105mm、重さ約1.2kgという筐体に、IP網を使った映像伝送に必要な機能を集約している。有線LAN(RJ-45、10base-T、100 base-TX)および無線LAN(PCMCIA TYPE II、IEEE802.11b/g)を介し、動画像を最大1Mbps帯域のMPEG-4フォーマットに圧縮して伝送する。
この実験は、海上の船舶や山岳地帯など通常伝送経路の確保が困難な地域での使用を想定し、デジタルビデオカメラの映像をインマルサット衛星通信サービス経由で伝送した。使用した映像の種類と伝送速度は以下の2種類。
実験の結果、いずれの映像も約3秒以内の遅延時間で伝送できた。沖電気では「地上におけるFOMA回線を経由した映像伝送と比べても、遜色ない良好なものだった」としている。
「海上の船舶や山岳地帯を始めとする伝送経路の確保が困難であった地域からでも、RS-Mと衛星電話回線を用いた映像伝送が可能であることを実証できた。この利用形態は、災害現場を始めとするさまざまなシーンでの映像伝送に適用できる」(沖電気)
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