Bluetooth技術の標準化団体Bluetooth Special Interest Groupは米国時間12日、互換性のあるワイヤレスネットワーキング技術の開発促進を目指し、複数の競合技術団体と協力することを発表した。
Bluetooth SIGは、Wi-Fi AllianceおよびNear Field Communication Forumと標準の開発で密接に協力を進めながら、ウルトラワイドバンド(UWB)などの競合ワイヤレスネットワーキング技術の団体とも協力を拡大する。今回の動きの背景には、顧客のニーズが、特定のデバイスで特定のワイヤレスネットワーキング技術を使うことから、全体的なワイヤレス戦略へと移り変わっていることを、ワイヤレス業界が認識し始めたことがある。
Bluetooth SIG事務局長のMichael Foleyは、「メンバーの多くが1つ以上の団体に所属しているため、協力を進めることが賢明だと思った。仕様の各部分にそれぞれが対応し、うまく連動するよう各技術の活用方法を探り出す」と語った。
現在、Bluetoothと特定のバージョンのWi-Fiが動作するデバイスでは、データを同時に送受信しようとすると伝送上の問題が発生する。
しかし、あるアナリストによると、これらの競合ワイヤレスネットワーク団体が協力できるかどうかは、まだ分からないという。
IDCのシニアリサーチアナリストRichard Shimは、「明るい兆しだが、実際は各自がそれぞれの計画を推進しようとするため、異なる業界団体の活動協力は難しい」と語っている。
しかし同氏は、その結果得られるメリットが非常に大きいことを指摘している。
「デバイス側から見れば、これはワイヤレス通信の改善に向けた非常に重要な意味を持つ出発点になる。これらの各標準は、相互干渉問題があるにもかかわらずそれぞれに大きな進歩を遂げてきた。活動をまとめれば、将来的にスループットが向上し、干渉も減る可能性がある」(Shim)
4つある技術のなかでは、BluetoothとWi-Fiの普及が進んでいる。Bluetoothは主に携帯電話などのポータブルデバイスに採用され、一方のWi-FiはノートPCで多く利用されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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